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日当たり改善・採光リフォームで一戸建ての「部屋が暗い」を解決する方法

住んでいる家の日当たりが悪いことで悩んでいる方は少なくないでしょう。
昼間もどんよりと薄暗くて冬場は寒い、でもどう改善したらよいか分からないという方が大半ではないでしょうか。
今回はリフォームの観点から、日当たりが悪いお部屋を改善する方法をご紹介していきたいと思います。

部屋の日当たりが良いメリットは太陽光による効果

部屋の日当たりが良いことでのメリットは多く、生活のあらゆることに関係してきます。
太陽光は様々な力を秘めており、人間が心身共に健康的に生きる上で大切な役割を担っているのです。

1.身体的なメリット

人は皮膚が太陽光にさらされると、体内でビタミンDを生成します。
ビタミンDはカルシュウムの吸収を促進する働きがある為、骨の健康にとって重要な役割を担っています。更にビタミンDのレベルを正常値以上に保つことは、糖尿病や高血圧、心臓発作や脳卒中の予防に貢献することが報告されています。
また、お部屋に太陽光が差し込むことにより、様々な病気の原因になるカビやダニの発生も抑えられるため身体的な健康を保つために大変メリットがあると言えるかと思います。

2.精神的なメリット

我々人間の体には日光を浴びると脳内神経伝達物質のセロトニンという物質が分泌されて精神の安定に寄与する働きがあるそうです。
つまり日光を浴びずにセロトニンの分泌が減ってしまうと、不安感や抑うつな気分が高まってしまうということです。精神的な安定を得られるというメリットがあります。

3.経済的なメリット

日当たりが良いという事は日中の照明器具の使用を控えることができます、また、冬場は日光により室内が暖められる為、暖房にかかる費用も抑える事ができます。
日当たりが良いことで光熱費の削減に繋がるというメリットがあります。

家事や子育て中心の生活をしている方や在宅での仕事を主にする方など、日中家の中にいる時間が長い人ほど日当たりを良くする事によって得られるメリットは多いのです。

日当たりが良い方がいい部屋

先ほど日当たりが良いことで得られるメリットご紹介しました。

たくさんのメリットがあり日当たりは積極的に確保したい所ですが、とは言っても全てのお部屋の日当たりを完全に確保するのは現実的には難しいです。
では次は使用用途の違う各部屋で優先して日当たりを確保した方が良い部屋、日当たりが良い事でどのようなメリットがあるのかをご紹介いたします。

リビングは日当たり確保を1番に考える

リビングは生活の中心になる事の多い部屋です。

家族が日常的に集まる部屋としての役割がありますので、先ほどご紹介した部屋の日当たりが良いことでのメリットを家族全体で感じることができます。
それ故に家の中でこの部屋の日当たり確保を1番に考えることが多いです。

ダイニングは優先的に確保した方が良い

一般的に1日3回食事をするための用途としては、リビングの次か、もしくはそれ以上に家族が日常的に集まる部屋ではないでしょうか。
また、朝食・昼食時は時間的にも日が入りやすいので、日当たりが良いことでのメリットを十分に感じられるかと思います。
最近の間取りではリビングダイニングとして一緒くたに扱われる事も多いのですが、リビングとは別部屋の場合でもこの部屋の日当たりは優先的に確保した方が良いと言えるでしょう。

子供部屋は日当たりを確保する優先順位は高くない

子供の成長と日光には大きな関係があります。

先程ご紹介した太陽光から皮膚を通して生成されるビタミンDは、幼児期~成長期の子供の骨や歯を健全に成長させるために必要なビタミンですので子供部屋の日当たりが良いに越したことは無いでしょう。
しかし、幼児の頃は一人で子供部屋にいるという事は少ないでしょうし、成長期には通学などで屋外に出る機会も多いと思いますので日光を浴びる機会は多いと思いますので、必ずしも他の部屋に比べて日当たりを優先すべきとは言えない所もありますので日当たりを確保する優先順位は高くないでしょう。

居室、寝室はリビング・ダイニングなどに比べると、優先度は高くはない

居室や寝室の日当たりの優先度はライフスタイルによって大きく左右されるでしょう。

夜勤の仕事をしている方などは寝室の日当たりが良いと睡眠を妨げる事になってしまうかもしれません。

趣味の物などを多く置いている部屋などの居室の場合、日差しによって置いてある物の劣化を進めてしまうかもしれません。
日中在宅で仕事をしている方や、居室にいる時間が長い方などは優先すべきかもしれません。
日当たりの優先度はライフスタイルによって人それぞれになってしまいますので一概には言えませんが、・ダイニングなどに比べると高くはないと言えるでしょう。

日当たりの良い方がいい部屋というのはそれぞれのライフスタイルによって変わってきます。

ですので、改善する前にどの部屋を日当たりを良くしたいかよく検討することが大切になってきます。

日当たりの解決方法(間取り、窓、扉など)

日当たりが良い事でのメリット、日当たりの良い部屋どこがいいか知っていただけたと思います。

次は本題の日当たりが悪いお部屋を改善する方法をご紹介致します。

間取りを変更する

日当たりの悪いお部屋の改善方法の1つとして間取りの変更があります。
今ある室内の壁を壊して日差しを遮らなくしたり、壁の位置を動かしたりする事で日当たりの良い位置に新たに部屋を作ったり、という方法です。

例えばリビングは日当たりが良いのだけれど、隣接しているダイニングやキッチンの日当たりが取れない等の場合は、リビングとダイニング、キッチンを隔てている壁を全てもしくは部分的に撤去して1つの繋がりのある空間にします。

そうする事で今迄リビング1部屋にしか差し込まなかった日差しをダイニング、キッチンにも有効に確保することができます。

しかし、間取りを変更する際のデメリットもあります。
室内には家の強度を担う壁や柱が存在していますので、むやみに壊したり移動したりする事が出来ません。

無理矢理に希望通りの間取り変更を行おうとすると、家の強度が低下したり、意図しない邪魔な位置に壁や柱を残さざるをえなくしまったりする事もありますので注意が必要です。
また、部屋を繋げたりして空間を広げる間取りの変更の場合は空調が効きづらくなる点も注意が必要です。

開口・窓の改善

間取り変更の他に採光を取る方法としては、外壁の開口部(窓)を改善する事で日当たりを確保する事が出来ます。

それには様々な方法がありますのでそれぞれご紹介していきます。

窓を増やす

シンプルに窓を増やす事で日当たりを確保します。

外壁に穴をあけて代わりに窓をはめ込む事により間取りを変える事なく効率的に日当たりの改善をする事が出来ます。
しかし、同時に注意するべき事もあります。

ひとつは防犯面です。窓を増やすという事は外からの侵入経路が増えるという事にもなります。

犯罪の被害にあわない為にも採光の為に窓を増やす際は、大きな窓をひとつ据えるより小窓を複数高い位置に設置したり、幅が細く背の高い窓を複数設置するなどして外から侵入しづらいように設置する必要があります。

もうひとつは施工時に漏水のリスクがあるという事です。

外壁に穴を開ける工事は雨漏りのリスクがあります。

いい加減な工事を行うと数年で工事した箇所から雨漏りがしてきたというケースもありますので、安心して工事を任せられる会社に依頼する必要があります。

窓・扉の種類を変える

窓を増やす以外でも扉や窓の大きさ、位置を変える事なく種類を入れ替える変える事によってお部屋の日当たりを確保することが出来ます。

例えば日当たりがあまり取れないキッチン室で収納や戸棚に邪魔をされて窓を大きくするのも難しいという場合、勝手口を入れ替える事で採光が取れたりもします。
比較最近の住宅は既に開閉できる窓付きの勝手口が標準で設置されている事が多いですが、そうでない場合は窓付きの勝手口に交換する事で非常に効果的にキッチンを明るくする事が出来ます。

外壁に面している窓や勝手口だけでなく室内のドアもガラス入りに交換するだけで、暗くなりがちな廊下などに別の室内からの光を送ったりする事が出来ます。

また、室内ドアの交換は間取りの変更や窓を増やす工事に比べて安価でかつ、短期で交換できるのがメリットです。

価格は商品や会社によってまちまちですが、工事期間は2〜3枚のドア交換であれば1日で完了出来ます。

しかし、外からの日差しを増やす訳ではないので元から日当たりの悪いお部屋に設置しても効果が得づらいといのがデメリットでしょうか。

【実話】築約30年五十代後半のご夫婦が住むご自宅の改修依頼の話

リビングの日当たりが一番の自慢のご自宅ですが、、キッチンの日当たりが悪く暗いとの事で改善の依頼を受けました。
現況の間取りのだと、リビングとダイニング、キッチンは別々の部屋になっておりリビングの日当たりは良いのですが、隣接しているダイニングとキッチンまでは壁や扉で遮られて日差しが入りづらい状況でした。
そこで壁と扉を撤去してリビングダイニングキッチン(LDK)としてひとつながりの部屋とする事にしました。
ダイニングとリビングを隔てる壁の一部には構造に関わる撤去できない柱があったのですが、お施主様との打ち合わせで残す柱に化粧材を使用して見せる柱としてインテリアの一部に活用する事を提案しました。
その他には、キッチンの交換や壁、天井、床、照明の改修を行いましたが、そこでも明るくする事が目的でしたので、現況の壁紙よりも明るい色合いのものに変更、照明も増やす事をご提案させていただき日当たり以外でもお部屋が明るくなるよう工夫しました。
また、特にキッチンへの日当たりが悪く、リビングの窓から最も遠い部屋だったので、壁を撤去した後もリビングからの日差しが届かない可能性があったのでキッチンにある現況の勝手口ドアを採光・採風タイプの物に交換する事でキッチン室への日当たりの確保をしました。

上記の日当たりの改善への工夫を盛り込んだリフォームで日当たりの良い明るく解放的なリビングダイニングキッチンに仕上がりました。
後日リフォーム後のお宅を訪ねた際には、キッチンとリビングダイニングの壁がなくなった事で、調理中の孤独感が無くなり家族とのコミュニケーションが増えて気分も明るく過ごせるようになったとのお話を聞くことができ、大変満足いただく事ができたのではないかと思います。

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